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校長室 ~校長の自然探索~ 「ふるさと散歩」

春はどこから来るのか

 日本自然環境専門学校校長の五十嵐です。これから1年間よろしくお願いいたします。新潟の自然のすばらしさや、それに関する地域の伝統など時に触れてお話したいと思っています。
 さて、「春の歌」といえば皆さんは何を思い浮かべますか。私は 「ふるさと」などを作詞作曲した、高野辰之 岡野貞一コンビの「春がきた 春がきた どこに きた 山にきた 里にきた 野にも きた」 をいちばんに思い浮かべます。
 新潟は春の訪れが遅く、雪の季節の後なのでひとしお、まちどうしいのですが、この有名な歌を少し考えて見ましょう。
 普通、山よりも平野のほうが暖かいわけですから、常識からすると春は野の方から来るのではないかと感じます。ではなぜ山から春が来るのでしょうか。これはたぶん日本の自然の信仰から来ていると思います。 毎年、山の神様は春になると田んぼの神様になって里に降りてくる。そして田んぼの神様になり田んぼを守り、秋になって稲もすっかり刈り取られるとまた山へ帰って山の神様になる。そんな自然の循環の考え方があるからこそ、春が来るのも山から里へ降りてくるのでしょう。
 新潟県でも妙高や八海山の雪形に春の農作業のしるしにしたりするのもそんな考え方から来ているのから知れません。もともと、山の神様は縄文人の神様、田んぼの神様は弥生人の神様。それがお互い循環の中で仲良くしていこうという、そんな由来があるのかもしれません。
 お互いがそれぞれの役割を担う自然のすばらしさと、それを敬う日本人の深い知恵がこんなところにもあるのではないかと思います。 新潟もたくさんそんなところを感じる場所があります。そんなことを感じて皆さんも是非、新潟の野山に出でて自然に触れてみてください。


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