卒業生インタビュー

福島県農業総合センター

環境園芸緑地科 / 2017年3月卒

渡邉 進さん

この分野に興味をもったきっかけは?

▲在学中は「オヤジギャグの渡邉」として学生に親しまれていました

定年退職からの専門学校入学!

渡邉さんは大手電機メーカーで長年働いていましたが、定年退職後、樹木医になる夢をかなえるために、本校の環境園芸緑地科に社会人入学しました。卒業と同時に樹木医補を獲得、樹木医補になるためには1年間の業務経験を積まなくてはならないため、 農業総合センターに再就職しました。

この分野に興味をもったきっかけは?

   

仕事内容を教えてください

私の所属は生産環境部の環境・作物栄養科です。仕事は5割がサンプリング土壌の下処理で、3割が実験室での作業、残り2割が圃場(ほじょう)で農作物の栽培の補助をしています。

センターでは、2013年3月19日からすべての農林水産物について放射線物質を検査しています。当時は毎日200点、現在は150点ほどの検査をしています。

この分野に興味をもったきっかけは?

クビアカツヤカミキリ (写真引用:大阪府立環境農林水産総合研究所)

樹木医を目指して日々勉強です

樹木医について

樹木に関しての最新情報(新しい研究や害虫対策など)は今のセンターにいるだけでは吸収できないので、研修会に参加しています。最近は東京や筑波に研修に行ってきました。

近年は害虫被害が深刻になってきていて、マツノザイセンチュウ(マツ枯れを起こす大害虫)については知っていることが常識ですが、クビアカツヤカミキリという、バラ科に被害を及ぼす外来昆虫が中国から入ってきてどんどん北上していています。このままでは福島に入ってくる可能が非常に高いため、防除するような対策を練らなければいけません。もしくは、入る前に発生を食い止めた方がいいと考えています。

今の自分は剪定(せんてい:枝を切る)などの実務経験が足りてないと痛感している。造園業で働けば身につくかもしれませんが、理論的なことは教えてくれないので、講習会に行ってプロに学ぶのが近道だと考え、自主的に緑化センターなどの研修会に行っています。緑化センターには剪定用の樹木が植えてあり、研修で選定方法を学ぶことができるんです。

文科省で決められた正式な方法で測っていき、福島の農林水産物の安全性を公表しているんです(※2017年の取材時点)。センターは分析機器の設備が非常によく、土壌、稲わらの放射能濃度、EC、ph、窒素・リン酸・カリウムなどの分析についてはとても勉強になります。福島県内のすべての土壌の分析(定点調査)を行っているので、すごいなあ、こういうことをやっているんだなあ、とためになります。

福島県農業総合センター/環境園芸緑地科/2017年3月卒/福島県出身。

その後、渡邉さんは2018年の樹木医試験に見事合格!
現在は樹⽊医として事務所 を開業し、樹⽊の診断・治療の仕事をされるそうです。

※インタビューは2017年時の内容です